摩擦圧接加工について

摩擦圧接加工は、金属材料を接触加圧しながら相対運動させ発生する摩擦熱を熱源とする溶接加工で
従来の溶接接合とは異なり回転と圧力が加わり複雑な高温強加工現象を伴って圧接・接合します。
そのため、摩擦圧接加工は、溶接では出来ない接合(Al/Cu等)も可能な技術です。また、コストダウンにもお役に立ちます。以下に摩擦圧接のしくみを記載しています。

<摩擦圧接加工のプロセス>
摩擦圧接のプロセス


<摩擦圧接加工の主な特徴>
○異種金属同士の接合が可能です。
○母材同等の強度が得られます。
○再現性があり、品質の安定化が図られます。
○少ない部材を摩擦圧接する事により、切削時間の短縮が図れます。
○中空化が可能であり、素材の軽量化が可能です。
○お互いの材料特性の活用が可能です。(磁性材/非磁性材)

この圧接・接合の特徴により、摩擦圧接は様々な長所を持ちます。

摩擦圧接の優れた長所

摩擦圧接の高品質な接合強度

摩擦圧接の長所1.高品質な接合強度

摩擦圧接は、接合に悪影響とされる突き合せ面の酸化物や吸着物は摩擦発熱中に接合面よりバリとなって外部へ押し出され、さらに強圧力をかけることによって強力な圧接・接合を実現します。 引張り強さは各母材より強く、破断する場合母材にて破断します。


摩擦圧接は異種金属、非鉄金属の接合が可能

摩擦圧接の長所2.異種金属、非鉄金属の接合が可能

摩擦圧接は、従来接合不可能とされていた異種金属、非鉄金属を接合する事が出来ます。 また、鍛造品、鋳造品、プレス加工品など異なる加工品の組み合わせも可能です。 但し、素材の組み合せによって接合出来ない物があります。

摩擦圧接は材料費の節約、工数の低減を実現

摩擦圧接の長所3.材料費の節約、工数の低減を実現

摩擦圧接は、他の溶接法で必要となる開先加工、嵌合加工、突き合せ面加工等が不要である事と、異素材の接合が可能なため高価材料を必要な部分だけ使用することにより素材コストの低減が図れます。

摩擦圧接は省エネルギーで環境低負荷型の接合

摩擦圧接の長所4.省エネルギーで環境低負荷型の接合

摩擦圧接は、素材同士の突き合せ面にて発生する摩擦熱を有効利用するためエネルギー効率が高いので、抵抗溶接と比べ短時間で接合でき、かつ電気容量は1/5~1/20に抑える事ができます。 また、溶接棒や溶剤、ガス等が不要であるためランニングコストを大幅に低減すると共にスパッタ・ヒューム・煙の発生が無いため、人にも環境にもやさしい環境低負荷型の接合法です。

■摩擦圧接材料と機械加工のコラボレーション

摩擦圧接は「コストダウンのパートナー」
材料→摩擦圧接→機械加工→品質検査→発送 トータルサポートにて、ご要望にお応えします。

摩擦圧接のコラボレーション

摩擦圧接による異種金属接合
<主な代表例>
摩擦圧接加工では、ステンレス+炭素鋼 ステンレス+アルミ ステンレス+銅 チタン+銅等、様々な異なる種類の金属同士の接合が行われており、多分野で応用されています。材料費及び加工費 軽量化のご要望があれば、ご相談に応じます。又、品質保証に於いても、ヒートサイクルテスト、超音波 探傷試験機、曲げ試験機を備えており、要求項目に於いて、引張強度比較等も対応致します。 試作品の材料から完成品までとその間の分析、解析も対応致します。 又、摩擦圧接は回転体に限定されますが、板状のワークつきましては、爆着材の見積も致します。摩擦圧接のことならお任せください。

■摩擦圧接加工についてのお問い合わせ

摩擦圧接加工についてのお問合せ窓口は、「松井鋼材株式会社」までご用命ください。
摩擦圧接加工にの技術的問合せにつきましては「ステンレスプロダクト株式会社」まで。
ホームページ:http://www.stainless-pro.co.jp/

摩擦圧接加工の問い合わせ